こんにちは。管理人のハヤトです。
今回は不動産投資における『リスク』について考えてみたいと思います。
不動産投資に限らず投資というものにはリスクが付き物…
分かってはいるものの、不安材料である事は間違いないでしょう。
よく勘違いされがちですが、リスクとは損失自体を意味しているわけではなく、
”収益のブレ幅”を意味します。
100万円の利益を見込んでいたものが、50万円に目減りしてしまうこともリスクですし、
100万円の利益のつもりが200万円儲かってしまうこともまたリスクです。
いずれにしても、投資を行う上で事前にある程度の収益を見積もることは当然の事ですが、
当初見積もった収益が後々大きくブレてしまうことは好ましいことではありません。
その反面、リスクに対して過剰なまでに敏感になってしまっては、
得られる収益も取り逃してしまいかねません。
リスクと上手くお付き合いしながら、収益を確保するにはどうすれば良いのでしょうか。
ちなみに、リスクには自らコントロールできるものと、そうでないものがあります。
例えば、以下のようなリスクがあります。

極端な話ですが、コントロールできないリスクに怯えて投資に踏み出せないのであれば、
その投資はあなたのリスク許容度を超えた投資であり、手を出すべきではないでしょう。
エアコンや給湯器が壊れて修理代がかかってしまうのは家計に致命傷だ..
そう感じるのであれば、ハッキリ言って不動産投資をするべきではないかもしれません。
コントロールできないリスクは考えても仕方ないのです。
だって誰にもコントロールできないのですから…
エアコンや給湯器はいずれ故障しますし、当然交換も必要になります。
その事実を飲み込めるか否か、急な出費に対処できるか否かの問題となります。
”文京区の物件を買えばエアコンは決して壊れない” なんて事は無いのです。
では、どのように考え、そして投資行動をすれば良いのか…
まず、リスクというのは、
①リスクテイク と ②リスクコントロール の2つに分けられます。
①リスクテイクは、文字通り『リスクを取る』という投資において必然とも呼べる行動です。
”不動産投資を行う”ということもリスクテイクですし、
”借り入れをする”というもの同様にリスクテイクと呼べます。
それに対して②リスクコントロールは、収益のブレを抑えるための行動です。
しつこい様ですが、自らコントロールできるリスクを貴方がコントロールするという事です。
・空室リスクを抑えるために人口が増加(安定している)エリアで投資物件を購入する
・借入金利の上昇に備えて積極的に繰り上げ返済を行う
・災害などに備えて損害保険に加入する
上記のような行動がリスクコントロールと呼べるでしょう。
不動産投資に限らず『投資』を成功に導くためには、
このリスクテイクとリスクコントロールのバランスを取ることが肝要と考えます。
たとえば、ご年収や保有する金融資産に見合わない過度な借り入れをして、
何億もの多額のローンで不動産投資を強引に推し進めていては、
万が一、金利が急上昇してしまった時に成す術が無く、
自らの首が閉まっていくのをただ見ている事しかできなくなってしまうでしょう。
わたしの出会った方で最も強烈だったのは、
東証一部上場の某IT企業にお勤めの40代半ば(年収700万円)の方で、
既存の借り入れが1憶4,000万円(年収の20倍)にも関わらず、
『追加で融資をしてくれる金融機関が無いか』と相談されたことです。
年収700万円でご家庭を持っている方には、
毎年継続して繰り上げ返済を行うのは決して容易なことではないでしょう。
しかし、1憶4,000万円もの借り入れに対しては、
たとえ100万円の繰り上げ返済ができたとしても焼け石に水です。
60歳でお勤め先を定年退職すると仮定したら、
あと十数年しか繰上げ返済する猶予期間がありません。
リタイアまでの限られた時間の中で、
金利が上昇しても問題のない安全圏に到達するとは考えにくいです。
このような過度なリスクテイクは、破滅への伏線となってしまう恐れがあります。
たとえば前述のローンに関しては、
『借りたら借りっぱなし』ではなく、適度な繰り上げ返済も行い、
自分自身のリスク許容度の範囲内で活用すべきと言えます。
繰り返しになりますが、着実で堅実な投資を実現するには、
リスクテイクとリスクコントロールのバランスが重要です。
『リスクがあるから投資は怖い』と言うのは、
『指を切ってしまうかもしれないから料理はしたくない』と言っているのと同じです。
リスクに対して過度に怯えるのではなく、自らのリスク許容度を冷静に測り、
そして予防できるものは予防し、また備えるべき備えを身に着けることが出来れば、
きっと投資は人生をより豊かにしてくれる一助となるはずです。
以上