こんにちは。管理人のハヤトです。
本日は、とある不動産業者の事情について発信したいと思います。
今日は神奈川県藤沢市に来ています。
目的は投資物件の購入を検討されているお客様とのご面談です。
ただ、そのお客様は大手不動産仲介会社である住〇不動産にお勤めの営業マンです。
みなさん、不思議に感じないでしょうか。
不動産会社に勤めているのなら自社で投資物件を探して購入すれば良いものの、
なぜ、他の不動産会社から投資物件の購入について相談するのだろう、と。
実は様々な事情があり、こうした同業者とのご面談は決して少なくありません。
【理由①】大手仲介会社は投資用物件を扱っていない。
実はテレビCMを流しているような誰もが知る大手不動産業者でも、
一般的に投資用のワンルームマンションは扱っていません。
と言うより、扱いたがらない事情がございます。
不動産業界は手数料ビジネスです。
不動産仲介のお仕事では、基本的に物件価格の3%+6万円×税の手数料を稼ぐ仕事です。
つまり、物件価格の大小が収益に直結するのです。
特に投資用で流通する中古のワンルームマンションなどでは、
都内でも1,000万円~2,000万円といった世界です。
仮に1,000万円の物件を仲介しても36万円+税しか売り上げにならないのです。
これでは、この取引に関わる人件費や販管費、その他の経費を賄うのも大変です。
物件価格が1,000万円だろうが1億円だろうが、基本的な手間・業務量は変わりません。
であれば、大物(金額が大きい物件)を扱いたがるのが不動産業者としての人情です。
ネームバリューがある大手だからこそ、高額な不動産情報が集まりやすいのですが、
そのような事情もあり、逆に小物の投資用中古ワンルームマンションの取引は、
積極的に取り扱わないし、できれば取り扱いたくないのが実情のようです。
地方郊外のワンルームマンションなどは300万円や500万円程度で流通しておりますが、
不動産業者としては全くと言っていいほど実入りにならないため、
買う時も売る時もまともに相手にされないと話を聞く事が多いです。
【理由②】投資物件向けの提携ローンが乏しい
不動産業者と金融機関は密接な関係にあります。
一般的に不動産業者がご紹介するローンは『提携ローン』と呼ばれます。
この提携ローンの内容は、不動産業者と金融機関のお付き合いの度合いによって異なります。
たとえば、同じオリッ〇ス銀行でも、とある業者がご紹介すると金利1.9%にも関わらず、
とある業者では2.1%でのご案内であったりします。
同じ金融機関なのに繰り上げ返済手数料が有料の場合もあれば、無料の場合もあるのです。
このように不動産業者とのお付き合いの頻度や度合いによって、
金融機関も提示する融資条件に差を付けているのです。
理由①で申した通り、投資用不動産の取り扱いに積極的ではない大手仲介会社には、
有利な条件の投資用不動産向け提携ローンが無い(または乏しい)ことが常です。
ちなみに、今日面談した住〇不動産さんでは一切扱っていないとのことでした。
また先日ご面談した東急リ〇ブルの営業マン曰く、
同社ではARU〇Iという金融機関しか扱っておらず、
金利は2.9%(団信なし2.75%)かつ最長25年のローンだそうです。
※支店によって差があるかもしれません。
つまり、もし大手仲介会社から投資用のワンルームマンションを購入するのであれば、
たとえ投資物件を探してもらえたとしても、自分自身で金融機関を巡り、
融資をしてくれる銀行を開拓しなければならないのです。
【理由③】大手不動産仲介会社の人は不動産投資について知らない。
怒られてしまうかもしれませんが、間違いないと思われます。
不動産業界は細分化されています。
マイホーム(実需)を専門で扱っていれば、投資不動産に触れることはありません。
逆も然りで、私は投資用の物件(ワンルームマンション)を専門に扱っているので、
実需(ご自宅)の購入については残念ながら相談に乗れません。
その他にも賃貸仲介や管理業なども不動産業界を構成するひとつの分野です。
不動産業界も幅が広く、それぞれの専門分野に細分化されているため、
不動産業者であれば、なんでも知っているかと言うとそんなことはないのです。
例えが正しいか少々不安ですが、
たとえば誰もが知る野球選手のイチローは一流のスポーツ選手ですが、
一流のスポーツ選手だからと言って、サッカーの事を聞いても仕方ないと思います。
だって、イチローは野球の選手ですから。(最近引退しちゃいましたね。。。)
上記の3点が主な理由で、大手不動産会社にお勤めの方も、
投資用を専門に扱う私のもとへご相談のご依頼を頂くのです。
また、こういった理由があるからこそ、
私が勤務するような投資用不動産を専門に扱う業者が存在しているのです。
『餅は餅屋』ということわざがあります。
何事も、それぞれの分野に精通する専門家に任せるのが一番です。