『元金均等返済』はあまり意味が無い。

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こんにちは。管理人のハヤトです。

今回は、ローンの返済方法について考えてみたいと思います。

 

ご存知かもしれませんが、ローンの返済方法には2種類あります。

ひとつは元利均等返済、もうひとつは元金均等返済です。

 


元利均等返済とは


 

元利均等返済とは、返済額(元金+利息)を毎月一定金額支払う方法です。

返済計画が立てやすく、月々の返済額を少なくすることができます。

一般的に住宅ローンの返済に限らず多くのローンでは、この元利均等返済が選ばれます。

 


元金均等返済とは


 

その名の通り、毎月お支払する返済額のうち、元金の額が一定となる返済方法です。

元利均等返済に比べて、元金の減少が早いため、

同じ借入期間の場合、元利均等返済よりも総返済額(利息)は少なくなります。

返済開始当初の返済額が最も高くなり、当初の返済負担は重くなりますが、

次第に返済金額が少なくなり、時間が経過に伴い負担は小さくなります。

 

あまり元金均等返済を選ばれる方は少ない様に見受けられますが、

『とにかく支払利息を節約したい』『あとあと楽したい』といったご要望で、

稀に選ばれる方がいらっしゃいます。

 


利息の節約効果を考えるなら元金均等返済だが・・・


 

利息の節約効果を期待するのであれば、元金均等返済が好ましいのは前述の通りです。

しかし、もし大きな金額を毎月支払えるのあれば、

その額で元利均等返済を選び、ローン期間自体を短くすれば更に節約することができます。

 

具体的にシミュレーションしてみましょう。

 

【条件】

借入金額:2,000万円 金利:2% ローン年数:35年の場合

 

返済方法

毎月返済額 総支払利息
元利均等返済 66,252円 7,825,860円
元金均等返済 80,952円 7,016,463円

 

上記の結果になりました。

確かに元金均等返済の方が支払利息を80万円以上節約できました。

 

では月々の支払いを元金均等返済と同様の約8万円に設定し、

元利均等返済で支払ったならば、、、実は返済期間は35年ではなく約27年となります。

 

【条件】

借入金額:2,000万円 金利:2% ローン年数:27年の場合

 

返済方法 毎月返済額 総支払利息
元利均等返済 79,938円 5,899,698円

 

ぴったり同じ金額にすることは難しいのですが、

仮に2,000万円を2%の金利で借り、月々8万円程度返済したならば、

35年ではなく27年で支払い終わってしまうのです。

 

その際の支払い利息は、35年で元金均等返済した時よりも、

1,116,765円も節約することができます。

 

支払い利息の節約を目的とするならば、

安易に元金均等返済を選ぶのでなく、

支払える範囲の返済額を前提としてローン期間を短くした方が圧倒的に良いのです。

 


では元金均等返済の良さとは・・・


 

正直、あまり思い浮かびません。。。

 

今現在月々の返済がしんどくても、後々ラクになれば良いとの考えであれば、

一先ずは元利均等返済を選択し毎月の返済負担を軽減しておき、

後々、返済額軽減型の繰上返済をすれば良いのです。

 

ちなみに元金均等返済を選び、元利均等返済と同様の金額まで返済額が低下するのには、

上記の条件では16年6か月程かかります。

その間に繰上返済を行えれば、更に返済負担を小さくすることができますし、

当然支払い利息の節約も行うことができます。

 

利息の節約を重視されるのであれば、

前述のとおり可能な範囲でローン期間を短縮した方が賢明と言えます。

 

いずれにしても、わざわざ元金均等返済を選ぶ必要は無いと思われますし、

はっきり言ってセンスが無いと言わざるを得ません。

 

以上