【東京オリンピック後、不動産価格は上がるかも!?】

オリンピック 不動産投資

 

こんにちは、ハヤトです。

本日は東京オリンピック後の不動産価格について考えたいと思います。

 

日々、多くのお客様の不動産投資に関するご相談を乗っていると、

『東京オリンピック後の不動産価格はどうなるのか?』とのお話がしばしば出てきます。

たとえ、現代日本の不動産投資はインカムゲイン狙いが主流とは言え、

価格の推移が気になるのは仕方のない事かもしれません。

 

今回、わたしなりの私見に加えて、投資物件を販売する営業マンとして、

現場の空気感を基に中立的に、そして批判的に考えたいと思います。

 


オリンピック後の不動産価格はどうなるのか?


 

結論から申し上げますと、

不動産価格は、横ばい or やや上昇すると考えています。

(ただし、現在の金利水準が変わらず、また天災地変等がないことを前提とする)

 

”不動産価格が下落するのではないか”と警戒されている方の気持ちをひも解くと、

売りが優勢になり物件価格が値崩れするのではとのロジックが伺えます。

 

しかし、都内の投資物件に関しては、

(肌感覚ですが)購入者の98%程度はインカムゲイン狙いの買いであり、

値上がり益を期待したキャピタルゲイン狙いの購入は極々稀です。

つまりオリンピックを直前に控え、値上がりしたタイミングで売り抜けようと企む人は限られ、

結果として価格の値崩れは起こりにくい市場が形成されていると推測されます。

 

事実、ここ数年間「オリンピックが決まったから東京の物件を買いたい」とのご意見は、

ほぼ聞いたことが無く、またオリンピックの前年である今現在において、

売却のご相談が増えているといった話も耳にしません。

 


物件価格の上昇要因は!?


 

そもそも、近年の不動産価格上昇は市場金利の低下に加えて、

金融機関の融資に対する積極さがもたらした事象と思われ、

たまたまその時期にオリンピックが決まったといった構図と見受けられます。

 

「オリンピックが価格上昇をもたらした」と主張する人の根拠としては、

競技会場の建設や各種インフラの再整備に伴う、

建築資材や人件費の高騰を挙げられることが常ですが、

その影響は新築分譲時に限られた話であり、

中古で流通している既存の投資物件においては、ほぼ関係のない話であるはずです。

 


投資物件の価格決定メカニズムは”収益還元法”


 

投資物件に関わる価格の決定メカニズムはおおよそ”収益還元法”に集約されます。

つまるとこと、収益力(賃料)に比例した価格の決定がなされているのです。

 

当然のことながら、同じく年間100万円の収益を得られる物件が2戸あったとして、

一方は1,000万円、もう一方は2,000万円ではおかしな話です。

その市場で期待されている利回りを基に価格が決定され流通することになります。

 

その収益力となる賃料水準については、現在東京23区全域で上昇傾向にあり、

特に城東エリア(特に墨田区・江東区・台東区)ではその傾向が顕著と見受けられます。

 

確かに物件価格は上昇していますが、同時に収益も上昇しているわけです。

 


オリンピック後に賃貸需要は減少するのか


 

オリンピック後に東京から人口が著しく減少すれば、

賃料水準もそれ伴い減少し、結果として物件価格は下落するでしょう。

 

しかし、たかが2~3週間のオリンピックというイベントが終わったことをキッカケに、

『田舎に帰ろう』という選択に至る人は皆無ではないでしょうか。

 

一部、競技会場の建設などを理由に地方から上京している建設作業員は、

そのような選択を取る可能性もあるかもしれませんが、

東京の大規模な再開発計画はオリンピック後にも沢山予定されており、

やはりオリンピック終了が直接的な原因となり、著しく需要を低減させることは、

中立的に・批判的に考えても予測しにくいと私は考えます。

 


投資には”理屈”だけでなくマインドも重要


 

投資は全て”理屈”で説明できる程に単純ではないと考えます。

人々の感情、つまり投資マインドが価格に与える影響も軽視できません。

 

オリンピックを目前にして買え控える人もいるのも事実です。

特にまだ投資物件を所有していない初心者を中心に

ここ1年程度はそういった傾向が強まっているかもしれません。

 

この傾向は何か理論・理屈で説明できるものではなく、

『念のため、しばらく様子を見たい』といった”様子見マインド”によるものです。

しかし、その”様子見マインド”がオリンピック後の価格上昇要因に成り得ると私は考えます。

 


”買え控え層”の”買い走り”が始まる


 

昨今、不動産会社による新聞や雑誌、ネットへの広告は多くなっています。

それに伴い、不動産投資に関心を持つ人も一定数増えているの事は容易に想像できます。

 

前述の通り、関心を持っている人の中には買い控え層も一定数存在しておりますが、

『オリンピックが終わったら物件価格は下落する』という先入観は呆気なく打ち破られ、

買い控えていた人が、オリンピック後一斉に買い走ることになるのではないかと、

わたくしは推測しています。

 

結局、オリンピック後も現在と変わらない流通量を維持する事になり、

物件価格は横ばい、場合によっては更なる上昇もあり得るのではないかと思うのです。

 


機会損失を拡大させることが最も愚か


 

まず、不動産投資に限らず、投資の話をする上で”タラレバの話”はやめるべきです。

『価格が下がっタラ or 下がレバ』…買わない理由を探すのは簡単です。

しかし、グズグズ文句を言っている間にも、不動産は収益を生み出してくれています。

 

1年購入が遅れれば、1年分の賃料収入を取り損ねるわけです。

金銭的な損失だけでなく、経験値を積むこともできず、ただの評論家になってしまいます。

経験もないのに外野から評論だけする人ほどカッコ悪いことはありません。

 

不動産投資は時間が命です。

金融機関の融資姿勢という点では過去にない好条件がそろっています。

今始められない人は、恐らく一生始められないのではないでしょうか。

 

以上